1. SNSでトレンド化する楽曲とダンスの特徴
1.1 SNS発のトレンドとは?
最近、テレビよりもSNSから話題が広がることが増えてきました。
なかでもTikTokやInstagramリールは、流行の発信源として注目されています。
このようなSNSでは、楽曲やダンスが「映える」コンテンツとして急速に拡散されやすく、数日で何百万回も再生されることも珍しくありません。
たとえば、ある楽曲がTikTokで流れると、そのサビに合わせたダンスが真似され、投稿数が一気に増加します。
投稿が増えるとさらに再生され、音源としての注目度もアップ。このサイクルがトレンドを作り出すのです。
つまり、SNSで流行する楽曲とダンスは、視聴・投稿・共有のループによって爆発的に広がる特徴があります。
この傾向には、次のようなポイントがあります。
- 楽曲の一部(主にサビ)が15~30秒でキャッチー
- 誰でも真似できるような簡単な振り付け
- 見ていて楽しいビジュアル的要素
忙しい毎日の中、スマホを開けば数秒で楽しめる。
そんな気軽さと手軽さが、多くのユーザーに受け入れられています。
さらにSNSでは、フィードに表示されるコンテンツはユーザーの興味関心に沿って自動で選ばれます。
そのため、興味を持ったユーザーにピンポイントで届きやすく、短時間での拡散が可能になるのです。

1.2 流行が生まれる背景
SNS上で楽曲とダンスが流行する背景には、複数の要因が組み合わさっています。
ただ「いい曲」「面白い振付」だけでは、ここまでの拡散力は生まれません。
その理由を整理すると、次の3点に集約されます。
① スマホ世代の拡散文化
今や10代〜30代を中心に、スマホが生活の一部となっています。
SNSを使って情報を共有するのが当たり前の時代です。
- 「面白い」と思った動画をすぐシェア
- 自分でも同じように踊ってみたくなる
- コメントやリアクションがもらえると嬉しい
このように、自ら参加し、拡散する文化が根付いていることが、SNSトレンドの大きな土台になっています。
② アルゴリズムによる露出増
TikTokなどのSNSは、ユーザーの視聴履歴や好みに合わせて表示内容を変える仕組みになっています。
このアルゴリズムのおかげで、特定の曲やダンスが短期間で何百万回も表示されることがあります。
「いいね」や「再生回数」が多い投稿が優先的に表示されるため、人気が人気を呼ぶ構造になっているんです。
③ 有名人やインフルエンサーの影響
人気のタレントやインフルエンサーが楽曲を使って投稿すると、その効果は絶大です。
フォロワーが真似して投稿することで、一気に話題が拡散していきます。
また、テレビやYouTube、ストリーミングなど、他のメディアと連動して紹介されると、SNS外からの注目も集まります。

2. 爆発的ヒットを生んだダンス付き楽曲の共通点
2.1 話題のアニメタイアップ曲の強み
近年、SNSでバズった楽曲の多くに共通しているのが「アニメとのタイアップ」です。
アニメの主題歌はもともと注目度が高いため、放送開始と同時に話題になることが多いです。
そして、そのタイアップ曲に振り付けがつくと、SNSでの拡散力が一気に高まります。
たとえば、TikTokで2024年前半に爆発的に流行した「Bling-Bang-Bang-Born」は、アニメの主題歌としてリリースされ、サビ部分の“BBBBダンス”が瞬く間に広まりました。
この楽曲は以下のような特徴がありました。
- アニメファンからの初期注目
- 印象的でテンポの良いサビ
- 振付がテンポにマッチして覚えやすい
このように、アニメとの組み合わせには大きなメリットがあります。
アニメタイアップの主なメリット
- 放送開始に合わせて一斉に注目される
- キャラクターやシーンとの結びつきが強く印象に残りやすい
- 世界中のアニメファンによってグローバルに拡散される
しかも、アニメの映像や雰囲気に合わせたダンス動画が多く投稿されるため、関連投稿が次々に生まれやすいのも特徴です。
たとえば、好きなキャラクターのコスプレをしてダンスを披露したり、アニメのワンシーンを再現した動画が人気を集めるケースもあります。
アニメ×楽曲×振付のトリプルコンボは、SNSでの注目を一気に集める最強の組み合わせといえるでしょう。
2.2 リズムとサビの中毒性が鍵
SNSで流行る楽曲に共通しているもう一つの特徴が、一度聴いたら耳から離れない中毒性のあるリズムやサビです。
これは視聴者の「もう一回聴きたい」という欲求を刺激し、繰り返し再生される要因になります。
たとえば、TikTokで多く使われる楽曲には以下のような共通点があります。
- テンポが一定でノリやすい
- フレーズが短く、繰り返しが多い
- 音の強弱が明確で、体が自然と動く
こうした構成は、ダンスとの相性も抜群です。
サビ部分が視覚的にも分かりやすいため、動画として映えるポイントが明確になります。
よくある成功例の特徴
- 1フレーズが5〜10秒程度と短く印象的
- 「リズムに乗るだけ」で楽しく見える構成
- 手振りやジャンプなど、真似しやすい動作が入っている
たとえば、「はいよろこんで」という楽曲では、「ギリギリダンス」と呼ばれる左右のステップとジャンプが特徴的です。
この動きは短時間で覚えられ、動きにメリハリがあるため、動画のサムネイルでも目立ちやすいというメリットがあります。
逆に、楽曲のテンポが一定でなかったり、フレーズの印象が弱いと、振付がついても拡散されづらくなる傾向があります。
このような場合、動画としての“キャッチ”が足りないため、視聴者の記憶に残りにくくなるのです。
中毒性のあるリズムと覚えやすいサビこそが、「また聴きたい」「踊りたい」と思わせる最大の要素なんです。

2.3 誰でも真似しやすい振り付けの魅力
SNSでバズるダンスに共通するもうひとつのポイントは、誰でも簡単に真似できる振り付けです。
難しすぎないこと、覚えやすいこと、そしてちょっとした個性があることが、拡散力を生む鍵になっています。
特にTikTokでは「見た人が自分でもやってみたくなる」ことが大事です。
そこで選ばれるのが、以下のような要素を持った振付です。
真似されやすい振付の特徴
- 1回見ただけで覚えられるシンプルな動き
- 手の動きが中心で、場所を選ばず撮影できる
- ステップが少なく、体力をあまり使わない
こうした振り付けは、ダンス初心者や小さな子ども、シニア層まで幅広く受け入れられます。
また、ジャンプやターンなど複雑な動きがないため、狭い室内でもすぐ撮影できる点もポイントです。
よくある成功例
- 手でハートを作る
- 頭を左右に動かすだけのリズムダンス
- 3ステップで完結するフリーパターン
たとえば、テレビやYouTubeでは見られない“日常の中の投稿”が増える理由もここにあります。
- 「通勤前の玄関先で1フレーズだけ」
- 「友達とカフェで並んで撮影」
- 「ベッドの上で寝転びながら踊る」
こうした「日常に溶け込むダンス」は親近感を与え、他のユーザーも気軽に投稿したくなります。
ダンスのハードルが低いほど、拡散されるスピードは加速するんです。
3. 流行ダンスが拡散する仕組み
3.1 TikTokアルゴリズムとダンスの相性
TikTokで楽曲とダンスが流行する理由のひとつに、「アルゴリズムの仕組み」があります。
これは、ユーザーの興味に合わせて自動で動画をおすすめしてくれるシステムです。
TikTokのアルゴリズムは次のような要素をもとに、表示される動画を決めています。
- 動画の視聴時間(最後まで見られたか)
- いいね・コメント・シェアなどの反応数
- 使用されている音源やハッシュタグ
- 視聴者の過去の閲覧履歴や傾向
このようなデータをもとに、「このユーザーはこの動画に興味がある」と判断し、表示頻度を上げていきます。
つまり、魅力的な振付と楽曲がセットになっていると、再生回数が爆発的に増える可能性が高くなるんです。
特にダンス動画は、以下の理由からアルゴリズムと相性抜群です。
ダンス動画が伸びやすい理由
- 最初の数秒で動きが始まるため、視聴者の目を引きやすい
- 見る側が“どんな動きか”を確認するために最後まで視聴しやすい
- 一度見るともう一度見たくなる中毒性がある
たとえば、短いサビに合わせて始まる「ギリギリダンス」や「BBBBダンス」は、そのスタートの瞬間から目を引きます。
さらに一度見たユーザーが「次は自分もやってみよう」と感じると、アルゴリズムはその音源を使った動画をさらに表示します。
このサイクルが続くことで、特定の楽曲や振付が一気にバズるのです。

3.2 ユーザー投稿がトレンドを後押し
SNS、特にTikTokの最大の強みは、「誰でも参加できる」という点にあります。
有名人やダンサーだけでなく、一般のユーザーが気軽に投稿することで、トレンドがどんどん広がっていくのです。
たとえば、新しい楽曲がリリースされると…
- 最初はアーティスト本人や振付師が投稿
- インフルエンサーやYouTuberが真似して投稿
- 一般ユーザーがそれに続いてどんどん投稿
この流れによって、短期間で膨大な数の動画が生まれます。
そして、動画が多ければ多いほど、「あの曲また見た!」という印象が強くなり、認知が一気に広がります。
ユーザーの投稿量が増えることが、トレンドを押し上げる原動力になるんです。
特に以下のような特徴のある投稿が、拡散力を高めています。
拡散を後押しする投稿の特徴
- 複数人でのコラボ動画(例:親子や友人同士)
- シチュエーションに変化をつけた撮影(例:学校、職場、公園)
- オリジナルのアレンジを加えた振付
たとえば、ある曲の振付を“体育の授業風”にしたり、“会社の昼休みに踊ってみた”というスタイルで投稿することで、多様なパターンの動画が生まれます。
それぞれのバリエーションが新たな拡散要素となり、「あの曲、いろんなバージョンがある!」と話題になるんです。
さらに、SNSには「自分も参加したい」「共通の話題に加わりたい」という心理が働くため、投稿が増えるほど周囲を巻き込みやすくなります。
動画の最後に「次はあなたの番!」といった一言やポーズを入れることで、自然な形で“バトン”が渡され、投稿の連鎖が生まれる仕組みも定着しつつあります。
3.3 SNS世代の「バズらせたい心理」
今のSNSユーザーは、ただ情報を消費するだけでなく、「自分も何かを発信したい」「注目されたい」という気持ちを持っています。
特にTikTokやInstagramなど、動画投稿が主流のSNSでは、こうした心理がトレンドの拡大に大きく影響しています。
若い世代を中心に広まっている「バズらせたい心理」には、次のような特徴があります。
SNS世代が持つ投稿動機
- フォロワーを増やしたい
- 自分の動画が“おすすめ”に載る喜び
- コメントやいいねでのリアクションを楽しみたい
- 「みんながやってる」ことへの参加意識
こうした心理は、シンプルなダンス動画と非常に相性が良いです。
難しい企画や編集がいらず、スマホ一台で短時間に投稿できる点が、忙しい日常にもマッチしています。
たとえば、朝の支度前に1本だけ踊って投稿するだけで、フォロワーから「いいね!」が来る。
友達とのランチのついでに数秒の動画を撮って、それが話題になる。
そんな手軽な達成感が、さらに投稿意欲をかき立てます。
また、「バズる可能性があるからこそ挑戦したくなる」という心理も働きます。
- 自分の動画が数万再生されたら嬉しい
- コメント欄で「真似しました」と言われると励みになる
- ハッシュタグランキングに乗りたい
このようなモチベーションがあるからこそ、ダンスチャレンジに多くの人が参加し、結果的に「個人の投稿」がトレンドをさらに押し上げる要因になるのです。
「バズらせたい」という気持ちは、SNS時代の新しい参加スタイルのひとつです。
4. こんな失敗に注意!伸びない楽曲とダンスの特徴
4.1 振付が複雑すぎると再生されない?
バズるダンスの反対には、「伸び悩むダンス」があります。
その代表的な原因のひとつが、振付が複雑すぎることです。
もちろん完成度の高いダンスは魅力的ですが、SNSで拡散されるには別の視点が必要になります。
TikTokやInstagramリールで多くの人に見てもらい、真似してもらうには「誰でもすぐ覚えられる」ことが重要。
振付が複雑すぎると、こんなデメリットが出てきます。
複雑すぎる振付のデメリット
- 投稿するのに時間がかかる
- 動きが多すぎて覚えるのが面倒になる
- 再生する側も疲れて見てしまう
たとえば、プロのダンサーが踊る3分間の振付は確かにかっこいいですが、一般のユーザーにとってはハードルが高すぎます。
これでは「自分には無理」と感じて、真似される機会が減ってしまうんです。
さらに、SNSのユーザーはスワイプで次々とコンテンツを見るため、最初の3秒で惹きつけられない動画は飛ばされがちです。
複雑な振付だと、「どこが見どころなのか」が伝わりにくく、再生数が伸びない原因になります。
解決策は?
- 動きは3〜5ステップ以内に抑える
- 手の動きや顔の表情にフォーカス
- 音楽のリズムと一致する動きを取り入れる
たとえば、手拍子や手を振る動き、顔の前でポーズを取るなど、簡単で印象に残る動きがあると、真似されやすくなります。
振付は“うまく見える”ことより、“やってみたいと思わせる”ことが大事です。
4.2 タイアップなしの楽曲が埋もれがちな理由
SNSで楽曲が流行するためには、初期の注目を集める“フック”があるかどうかがとても重要です。
その点で、アニメやドラマ、CMなどのタイアップがない楽曲は、最初の拡散のハードルが高くなりがちです。
なぜなら、こうしたタイアップがないと…
- リリースされたこと自体を知られにくい
- 楽曲を使った動画が投稿されにくい
- SNS外からの注目が集まらない
つまり、最初に話題になる「きっかけ」が不足してしまうのです。
たとえば、ある曲がどんなにいいメロディでも、TikTokで誰かが踊ってくれない限り、広がりは期待できません。
特に新しいアーティストやインディーズ楽曲は、“発見されにくい”という現実と常に向き合うことになります。
タイアップのある楽曲が有利な理由
- アニメやテレビで既に耳にしているため親しみやすい
- 作品の人気に引っ張られて再生数が伸びやすい
- 視覚と音の両方で印象づけられる
また、視聴者の記憶に残りやすいのもタイアップ曲の強みです。
ドラマの感動シーンやアニメの盛り上がる場面と一緒に流れた曲は、無意識のうちに印象が強くなり、「あの曲、好きだな」と感じやすくなるんです。
反対に、タイアップなしの曲は単体で注目されるためには、次のような工夫が必要になります。
タイアップがない曲の拡散対策
- 振付を先に流行らせて音源に誘導する
- インフルエンサーやダンサーに先行投稿を依頼する
- 曲の冒頭3秒に強烈なフレーズを入れる
つまり、「何かのついでに目に入る状況」を自力で作らないと、埋もれやすくなるというわけです。

4.3 曲の長さやテンポが影響することも
SNSでバズる楽曲には、「ちょうどよい長さ」と「ノリやすいテンポ」という共通点もあります。
一見、目立たないポイントですが、再生数や投稿数に大きく影響する要素なんです。
TikTokでは1本の動画が15秒〜30秒ほどで完結することが多く、視聴者もその時間に慣れています。
つまり、曲の中でも「印象的なワンフレーズ」が短時間に収まるかどうかが非常に重要になります。
長すぎる曲が不利になる理由
- 視聴者が飽きて途中で離脱してしまう
- 編集が面倒で投稿のハードルが上がる
- ダンスの構成が複雑になりやすい
逆に言えば、15秒で一番盛り上がるポイントにたどり着ける楽曲は、バズりやすい傾向があります。
また、テンポの良さも非常に大事です。
テンポの遅い曲が拡散しにくい理由
- 見た目のインパクトに欠けやすい
- 動きがゆっくりだとSNS映えしにくい
- 複数人でのコラボに不向きなことがある
SNSの世界では、リズム感があって見ていて楽しい動画ほど再生回数が伸びます。
テンポの速すぎる曲は真似が難しく、遅すぎると飽きられやすい。
このバランスが絶妙な曲こそが、多くの人に選ばれるんです。
5. 成功のために取り入れたい工夫とコツ
5.1 振り付けの作り方で意識したいこと
SNSでバズるためのダンスは、“上手く見せること”より“やってみたいと思わせること”が大事です。
そのためには、振付を作る段階で意識すべきポイントがあります。
まず大切なのは、「誰でも真似できる」ことを前提に振りを組み立てることです。
プロが踊るような複雑な構成ではなく、一般の人がスマホ片手に短時間で習得できるような内容がベストです。
振り付けづくりで意識したい4つのポイント
- シンプルな動作で構成する
例:手を叩く、ジャンプ、指差しなど一目で分かる動き - ワンフレーズごとに意味を持たせる
例:歌詞に合わせたジェスチャーを取り入れる - 顔や手の位置を高めに
スマホの画角にしっかり収まり、表情が映りやすくなる - キャッチーな締めポーズを入れる
動画のラストにインパクトを与え、記憶に残りやすくなる
たとえば、「ハートを作る」「ピースを出す」「振り向きざまにポーズ」といった動作は、初心者でも真似しやすく、視覚的にも印象に残ります。
また、曲のサビに合わせて動きが変わるように構成すると、よりテンポよく見えるのでおすすめです。
振付の完成後は、自分でもスマホで撮影してチェックしてみましょう。
「背景がごちゃごちゃしてないか」「手の動きが画面からはみ出ていないか」など、見た目のバランスも重要なポイントです。
振り付けは“見られる前提”でつくることが成功への近道です。
5.2 視聴者目線で「やってみたくなる」を狙う
ダンス動画でバズを狙うには、振り付けだけでなく「見た人がどう感じるか」を意識することが欠かせません。
特に重要なのが、「自分にもできそう」「ちょっと真似してみたい」と思わせる工夫です。
視聴者目線に立つと、以下のような要素がポイントになります。
視聴者が参加したくなるダンスの要素
- 動きが簡単そうに見える
- 笑顔やポーズが楽しそうで親しみがある
- 動画の雰囲気がポジティブ
- 一人でも、友達とでも撮れる構成になっている
たとえば、TikTokで流行した「ギリギリダンス」は、横移動とステップだけのシンプルな構成でしたが、「仲間と並んで踊ると楽しそう」という演出が共感を呼びました。
また、動画にちょっとしたユーモアや小道具を加えることで、親しみやすさがアップします。
- サングラスをかけて踊る
- 動物のぬいぐるみと一緒に動く
- スロー再生や反転など、編集で遊ぶ
こういった工夫は、「完璧に踊れなくてもOK」という雰囲気を作り、参加のハードルを下げてくれます。
そして何より、「共感されやすい動画」が広まりやすいのがSNSの特徴です。
たとえばこんな場面を想像してみてください。
- 友達とカフェで待っている間に「ちょっと1本だけ撮ろうか」
- 家族との休日の合間に、3人でポーズを合わせて1フレーズだけ
- 通勤前の駅で、スーツ姿で少しだけ動いてみる
こうした日常に溶け込んだシーンが、「私にもできるかも」という気持ちを生み出します。
視聴者が「見る側」から「やる側」に変わる瞬間こそ、ダンスがバズる最大のチャンスです。
5.3 日常の中で自然に踊れる導線を作る
バズるダンスには、「日常生活の中で気軽に撮れる」ことも大きなポイントです。
特別な衣装やスタジオがなくても、日常のシーンに自然に溶け込むような振り付けや構成が、拡散のきっかけになります。
なぜなら、SNSユーザーの多くは、毎日を忙しく過ごしていて、ダンス動画に時間をかけられるわけではありません。
そこで「撮るのが面倒そう」と思われたら、それだけでスルーされてしまうんです。
日常に溶け込むダンスの特徴
- 立ち位置や動きがコンパクト(自宅の部屋でもOK)
- 着替えや準備が不要(普段着のままで違和感がない)
- 短時間で覚えられ、1テイクでもそれっぽく見える
たとえば、こんな日常のシーンを想像してみてください。
- 通勤前、玄関先で15秒だけ撮影
- ランチ休憩中に友達とスマホを置いて1本撮影
- 帰宅後、寝る前に部屋着のままで1テイク
こうした「ついで感」のあるシチュエーションでも踊れる内容であれば、ハードルが一気に下がり、参加者が増えるきっかけになります。
“日常にあるある”な動きこそ、最もバズる種になります。
「踊るために時間をつくる」のではなく、「日常の中で自然にできる」ことを意識した構成こそ、拡散に強いダンスを生み出す近道です。

6. まとめ
6.1 流行をつかむために必要な視点とは?
ここまで紹介してきたように、SNSで楽曲とダンスが流行するためには、「バズるための条件」をいかに取り入れられるかがカギになります。
単に「カッコいいダンス」や「いい音楽」だけでは、不特定多数の人に届きづらいのが現代のトレンドの難しさです。
改めて、流行を生み出すために必要な視点を整理すると、次のようなポイントが挙げられます。
バズるための視点まとめ
- 音楽+振付+投稿のしやすさが揃っているか
- 短くても印象に残るワンフレーズがあるか
- 「自分もやってみたい」と思わせる簡単さがあるか
- 日常の中で自然に投稿できる導線があるか
たとえば、3ステップ以内の振付で、サビの15秒にキレイに収まり、視覚的に映えるポーズがあるだけでも、投稿されやすさは大きく違ってきます。
また、振付を自分だけで完結させるのではなく、「誰かにやってもらう」「一緒に踊ってもらう」という参加型の仕組みも取り入れると、より拡散が加速します。
「投稿して楽しい」「見て楽しい」「真似して楽しい」――この3つを意識することで、自然とトレンドの波に乗りやすくなるんです。
6.2 SNSと音楽の関係はこれからも進化する
SNSと音楽の関係は、年々変化し続けています。
特にTikTokのような短尺動画プラットフォームの登場により、「音楽を聴く」だけでなく「音楽で遊ぶ」「音楽を共有する」という文化が広がっています。
これは従来のテレビやラジオ主体の時代とは大きく違います。
今や、新曲がリリースされるときには「どんなダンスが合うか」「どうSNSで投稿されやすくするか」が初めから考慮されているほどです。
これからの音楽とSNSの関係の特徴
- 楽曲のヒット=SNSでの拡散力が前提になる
- アーティストとファンが直接つながり、投稿で応援できる
- グローバルにバズる可能性が高まり、言語の壁が低くなる
たとえば、日本のアニメ主題歌が海外でバズり、現地のダンサーが真似して投稿し、それが逆輸入的に日本でも話題になる⸺こんなケースも珍しくなくなってきました。
音楽が「聴くもの」から「参加するもの」へと進化しているんです。
また、AIやARなど新技術との連動により、今後は「自分の動きに合わせて楽曲が反応する」といった次世代型の投稿スタイルも登場するでしょう。
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